注文住宅でバリアフリーな家を建てる際のポイントとは?

WRITER サラダホーム共有 アカウント

2025/06/10

高齢化社会や多様なライフスタイルに対応するために、住まいのバリアフリー化に注目が集まっています。とくに注文住宅であれば、家族構成や将来の暮らしを見据えて、無理のないバリアフリー設計を取り入れることが可能です。

本記事では、バリアフリーな注文住宅を建てる際に意識しておきたいポイントを、具体的な場面ごとにわかりやすくご紹介します。

玄関・アプローチの工夫

SAKAIの家_注文住宅_施工事例_外観

バリアフリー住宅の第一歩は、外と内をつなぐ「玄関」の使いやすさから。段差をできるだけなくし、スロープを設ける場合は勾配に注意が必要です。一般的に高さ10cmに対して120cm(勾配1/12)ほどの長さが理想とされており、急な傾斜は転倒の危険を高めてしまいます。

玄関ドアには引き戸を採用することで、開け閉めがしやすくなり、車いすやベビーカーの出入りにも便利です。雨の日でも滑りにくい素材を使い、屋根や軒を設けておくと快適さが増します。

廊下や室内の動線は“ゆとり”を意識

室内での移動をスムーズにするには、廊下の幅が重要です。最低でも90cm、介助者が並んで通るなら120cm以上が理想的です。また、できるだけ廊下を短くし、リビングから各部屋へ直接アクセスできる間取りにすると、移動の負担が軽減されます。

段差のないフラットな床はもちろん、各部屋の出入口にも引き戸を採用することで、車いすでもスムーズな移動が可能になります。

水回りは“安全・快適・広さ”の3拍子を意識

SAKAIの家_注文住宅_施工事例_トイレ_バリアフリー

トイレや浴室、洗面所といった水回りは、特にバリアフリー化の重要ポイントです。出入口の段差をなくすのはもちろん、広さを十分に確保することで、将来的な介助や手すりの設置にも対応しやすくなります。

浴室には滑り止め仕様の床や浴室暖房、断熱性の高い窓を設けることで、ヒートショックのリスクを減らし、冬場でも快適な入浴が可能になります。

高齢者の生活を見据えた配置と設計

年齢を重ねると階段の上り下りが負担になるため、主な生活空間を1階にまとめるのが理想です。高齢者の寝室を1階に設けたり、平屋建てを選択することで、生活のストレスを減らすことができます。

また、家全体の断熱性や気密性を高めることも、健康で快適な暮らしを支えるうえで非常に重要です。

必要な設備だけを取り入れる視点も大切

バリアフリーと聞くと、さまざまな設備を思い浮かべるかもしれませんが、すべてを導入する必要はありません。本人や家族の要望をしっかりとヒアリングし、「必要なもの」「本当に使うもの」に絞ることで、過剰な設備投資を防ぐことができます。

設計前にはショールームでの体験や、専門家のアドバイスを受けるなど、実用性を重視した判断が大切です。

視力や聴力への配慮も忘れずに

段差の識別をしやすくするために、床と壁の色を変えたり、階段に明るめのラインを入れたりといった工夫も有効です。視力や聴力が低下しても快適に暮らせる配慮があると、将来の安心感にもつながります。

まとめ

注文住宅でバリアフリーな家を建てる際は、「段差をなくす」「手すりをつける」といった表面的な対策だけではなく、住まい全体の設計や動線、家族のライフスタイルに応じた柔軟な計画が求められます。

とりわけ、将来を見据えた設計必要な設備の見極め快適性と安全性の両立が、後悔のない家づくりのカギです。ご家族でじっくり話し合いながら、使いやすく、安心して暮らせる住まいを目指しましょう。