断熱気密欠損とは?住宅が寒くなる原因を徹底解説!

WRITER サラダホーム共有 アカウント

2025/05/02

「高性能住宅と聞いて新築を建てたのに、なぜか家の中が寒い!」「壁をさわるとひんやり冷たい!」と感じている方も少なくありません。

室内で一部の部屋が極端に寒かったり、キッチンや洗面所の足元から冷気が上がってくるように感じる場合、断熱気密欠損が原因であることがあります。

断熱気密欠損とは、断熱材や気密材が本来連続しているべきところで欠けている状態を指します。本記事では、寒くなりやすい箇所をランキング形式で紹介しながら、断熱気密欠損の概要とその対策について解説します。

寒さの原因を正しく知ることで、快適な住まいの実現に一歩近づくことができます。

断熱気密欠損とは?

断熱気密欠損とは、断熱材や気密材の施工が不十分であったり、連続性が失われていることで、そこから冷気や熱が出入りしてしまう状態をいいます。

断熱材の性能そのものが高くても、施工が適切でなければ効果を発揮できません。特に、壁と床、天井などの構造材のつなぎ目や、配管まわりの穴などが処理されていない場合、そこが断熱気密の弱点になります。

断熱気密欠損があると、外気温の影響を受けやすくなるだけでなく、室内の暖かい空気が逃げてしまい、光熱費の増加にもつながります。さらに、温度差によって発生する結露が、カビや腐食の原因にもなります。

住宅全体の快適性と安全性を維持するには、断熱材を正しく施工し、断熱気密層を切れ目なく確保することが不可欠です。

断熱気密欠損しやすい場所①北側の部屋

北側の部屋は、日照時間が短いため寒くなりやすい場所といわれますが、高気密高断熱の住宅であれば、南側との温度差は2〜3℃程度に抑えられます。

にもかかわらず、北側だけが極端に寒い場合、断熱気密欠損が疑われます。特に、外壁や開口部まわりの断熱材が不足していたり、構造材の取り合い部分にすき間が生じていると、冷気が直接侵入します。

こうした欠損部分が放置されていると、暖房を入れてもなかなか温まらず、室温が外気温よりも低くなることもあります。

高性能住宅であっても、断熱気密の処理が不完全であれば、本来の性能は発揮されません。

断熱気密欠損しやすい場所②キッチン

キッチンは、リビングとつながっている間取りであっても、足元が冷えやすい空間です。

主な原因は、床下を通る配管まわりの処理が不十分なことです。キッチンには水道、ガス、排水など多くの配管が集中しており、それぞれの配管用に床に開けられた穴から冷気が上がってくることがあります。

これらの穴が断熱材や気密材でしっかりとふさがれていない場合、スキマ風が直接侵入し、足元が冷たく感じられます。

また、カウンターや収納があることで暖房の空気が行き届きにくくなることも、寒さを感じる要因になります。

断熱気密欠損しやすい場所③トイレ

トイレは、構造上、断熱気密欠損が発生しやすい場所です。

多くの場合、トイレは北側に配置され、なおかつ床や壁に給排水の配管が通っているため、配管まわりの気密処理が不十分だと冷気が流入しやすくなります。

加えて、トイレは比較的狭い空間でありながら、床と壁、天井との接合部に巾木が多く使われています。これらの構成材の境界が断熱気密層の切れ目となるため、スキマ風が発生しやすくなります。

空間の大きさに対して断熱気密処理の必要な箇所が多いため、寒さが際立って感じられやすい場所となっています。

断熱気密欠損しやすい場所④洗面所

洗面所は、断熱気密欠損によって寒くなる可能性が高い空間です。

水まわりのため配管の数が多く、配管用の開口部が断熱材で適切にふさがれていない場合、冷気が床下から侵入します。特に、洗濯機の排水用パンの下は、大きな穴が空いているにもかかわらず、適切な処理がされていないケースが見られます。

また、洗面所は面積が小さく巾木が多いことから、壁や床の取り合い部分で断熱気密欠損が生じやすい傾向にあります。

これにより、スキマ風が室内に入り込み、寒さがより強く感じられる結果になります。

断熱気密欠損しやすい場所⑤お風呂

住宅の中で最も断熱気密欠損が起きやすいとされるのがお風呂です。

お風呂は配管の数が多く、加えて基礎断熱の場合には点検のための人通口が設けられていることがあります。この部分の処理が甘いと、床下からの冷気が直接浴室内に入り込む原因となります。

また、浴槽そのものに使われる断熱材は床や壁に比べて薄いため、保温性が低く、湯温が下がりやすい傾向にあります。洗い場についても、断熱処理が不十分だと床面温度が著しく低くなり、冬場は10℃を下回ることもあります。

お風呂の寒さは、ヒートショックのリスクを高めるため、安全性の面からも断熱気密処理の丁寧な施工が求められます。

まとめ

断熱気密欠損の主な原因と、寒さを感じやすい住宅内の箇所についてお伝えしました。
住宅の断熱性能を十分に引き出すためには、断熱材の種類だけでなく、断熱気密層を切れ目なく確保する正確な施工が必要です。

施工技術に信頼のおける工務店を選び、事前に現場見学などを通じて技術力を確認することが、快適な住まいづくりへの第一歩となります。

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