家づくりを検討しはじめると、「やっぱり平屋がいいかも…」と考える方が増えています。
最近では若い世代からも注目を集め、2025年の住宅トレンドでも堂々の1位に選ばれたほど。かつては「老後に向けた選択」といったイメージがあった平屋ですが、いまでは世代を問わず幅広く支持される住まい方となっています。
「階段の上り下りがない生活って楽そう」「掃除や家事が効率よくできるって聞いた」など、日常の小さなストレスを減らせることが、大きな理由のひとつかもしれません。
今回は、そんな平屋住宅の魅力と注意点をお伝えします。
平屋の魅力って？
まず何といっても、平屋のいちばんの魅力はワンフロアで暮らしが完結することです。階段がないだけで、毎日の動きがグッとシンプルになります。洗濯物を干すのに階段を行ったり来たりすることもなく、掃除や片付けも効率的です。
お子さんが小さいうちは、どこにいても親の気配を感じられるので安心ですし、将来的に年齢を重ねても段差のない生活が長く続けられるのはとても心強いですよね。
また、ワンフロアで家族が自然と顔を合わせる機会が増えることも、平屋の嬉しいポイント。
リビングを中心に部屋を配置すれば、「ただいま」や「おかえり」が自然と生まれ、家族との距離感がちょうどよく保たれます。
構造的にも、平屋は上階の重みがないため地震や風に強いというメリットもあります。低重心の建物は揺れにくく、安心感がありますね。
さらに、2階がないぶん外壁や屋根のメンテナンスもしやすく、足場を組まずにすむケースも多いので、将来的な修繕コストが抑えられるのも嬉しいところ。
そして何より、間取りの自由度が高いのが平屋の魅力です。吹き抜けのような高天井や中庭を取り入れたり、コの字型・ロの字型の間取りにしたりと、設計の幅が広がるのも大きな特徴です。
外とのつながりも近く、窓を開ければテラスや庭と一体感を持った暮らしができる点も、自然を身近に感じたい方にはぴったりです。
ちょっと気になるデメリットも
もちろん、平屋にも気をつけたい点はいくつかあります。
ひとつは、広い敷地が必要になることです。2階がない分、同じ床面積を確保しようとすると、そのぶん土地が広くなければなりません。
土地代が高い都市部では、希望の平屋を建てるのが難しい場合もあります。
また、建築コストが高くなりがちという点も要注意です。基礎や屋根の面積が広くなるため、2階建てより坪単価が上がるケースもあります。
さらに、家の中心部に光や風が届きにくい場合があるため、中庭や高窓を設けるなどの工夫が必要です。
せっかくの平屋でも、家の中心が薄暗かったり空気がこもったりしてはもったいないですよね。
もうひとつ気になるのがプライバシーや防犯面。
1階にすべての部屋があるため、外からの視線や侵入に対しての配慮が必要になります。窓の位置や目隠しの設計、センサーライトの設置なども検討しておくと安心です。
また、水害リスクのある地域では避難できる上階がないことも気になる点。ハザードマップをしっかり確認してから土地選びをすることが大切です。
そして意外と忘れがちなのが、固定資産税。
平屋は土地の広さに対して評価額が高くなる傾向があり、場合によっては2階建てよりも税負担が増えることもあるため、購入前に確認しておきたいところです。
暮らしやすい平屋にするためのポイン
平屋を建てるなら、「快適に住み続ける工夫」をしておくことが大切です。
たとえば、家事がしやすいように洗濯・収納・キッチンの動線を短くしたり、外からの視線を気にせずにすむよう、窓やフェンスの配置に配慮したり。
日当たりや風通しの良さを保つために、中庭や吹き抜けを取り入れるのもおすすめです。
また、LDKの一角にスタディーコーナーやワークスペースを設けておくと、子育て中も在宅勤務も快適に過ごせます。
あえて廊下をなくしてその分を居住空間に回すなど、平屋ならではの設計の工夫もポイントです。
まとめ
平屋住宅は、暮らしやすさと安心感を兼ね備えた住まいです。
ワンフロアで完結する動線のスムーズさ、バリアフリーな設計、家族とのちょうどよい距離感…どれも平屋だからこそ叶えられる魅力です。
一方で、広い敷地やコスト、日当たり・防犯・防災面など、事前にしっかりと確認しておきたい点もあるのは事実です。
注文住宅で平屋を検討するなら、いまの暮らしだけでなく、将来の家族構成やライフスタイルまで視野に入れて、「この家でどう過ごしたいか」を丁寧に考えていきたいですね。
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