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注文住宅で後悔しない収納づくり。主婦目線で考える“ちょうどいい”収納計画

WRITER 荒木 宗誠

2025/05/31

注文住宅を考えるとき、「収納はたっぷり欲しい」と感じる方は多いのではないでしょうか。
でも実際に住み始めてみると、「収納はあるけど使いづらい」「生活感が出てしまう」など、想像と違って後悔するケースも少なくありません。

収納で失敗しないためには、“たくさん作る”よりも、“どう使うか”を考えることが大切。
今回は、主婦目線で考える使いやすい収納計画の5つのポイントを、分かりやすくまとめてご紹介します。

1. 収納は“量”より“場所と動線”

家づくりではつい「広さ」や「収納量」に目が行きがちですが、大事なのは使う場所の近くに収納があるかどうかです。
たとえば、キッチンにはパントリー、洗面脱衣所にはタオル・下着・洗剤収納、玄関には靴だけでなくコートやベビーカーの収納。
ここで使う物を、ここにしまう。この考え方を取り入れると、片付けやすく、散らかりにくい住まいになります。

2. 家事動線と収納をセットで考える

収納の配置でよくある後悔が「動線が悪くて、しまうのが面倒」というもの。
収納は、家事動線や生活の流れに合わせて配置するのが基本です。

洗濯から干す、たたむ、しまうを一カ所で完結させる「ランドリー+ファミリークローゼット」や、
買い物帰りに玄関からそのまま収納へ運べる「玄関→パントリー→キッチン」の流れなど。
動線と一体化した収納は、家事の時短にもつながります。

3. 収納の“中身”に合わせて設計する

棚があっても物が収まらない、引き出しの奥が使いづらい。そんな失敗を防ぐには、
収納したい物のサイズ・量・頻度を事前に確認しておくことがポイントです。

使用頻度の高い物は取り出しやすい位置に、棚の高さは可動式にして柔軟に対応。
家族構成の変化に合わせて、フレキシブルに使える設計にすると長く快適に使えます。

4. “見せる収納”と“隠す収納”のバランスを整える

最近人気の見せる収納ですが、何でもオープンにすると生活感が出すぎてしまうことも。
リビングや玄関など、来客の目につく場所は扉付きや引き出し収納にして、
書斎や趣味部屋など自分だけの空間には、見せる収納を上手に活用。
空間によって収納スタイルを切り替えることで、見た目も使い勝手も満足度が上がります。

5. 家族みんなが“使える”収納にする

収納は家族全員が使うもの。大人だけでなく、子どもや高齢者にも使いやすいかを考えることが大切です。

子ども部屋には、子どもが自分で片付けられる高さの収納を。
玄関収納には、傘やコート、ランドセルなど家族それぞれの動線に合わせた工夫を。
将来の変化も見据えて設計しておくと、長く快適に使えます。

よくある失敗とその対策

よくある後悔対策ポイント
収納スペースばかりで居住空間が狭い量より「必要な場所」に「必要な分だけ」
奥行きが深くて使いづらい中身に合わせて棚の奥行き・高さを調整
生活動線と収納の位置がチグハグ家事・移動の流れに合わせて収納を配置
見せる収納ばかりでごちゃつく空間に合わせて「隠す収納」もバランスよく取り入れる

まとめ

注文住宅で後悔しない収納計画は、「家事動線」「使う場所」「将来の変化」「家族の使いやすさ」までしっかり考えて設計することがカギです。

収納は量よりも、どこに・どんなふうにあるかが大事。
今の暮らしと、これからの暮らしをイメージしながら、家族にちょうどいい収納を見つけていきましょう。