注文住宅の間取りを失敗しないための必須知識

WRITER 荒木 宗誠

2021/03/26

注文住宅の間取りをどうすればいいか気になっていませんか?今回は注文住宅の間取りを失敗しないための知識を紹介します。

家を建てるときに間取りをどう考えるべきか

家を建てる際、間取りを決めるための要素として「家族の優先順位と生活動線」「土地の形状や周辺環境」「使用用途」などが重要になります。

家族の要望、優先順位、生活動線を考える

せっかく新築を建てるのですから、できるだけ住まわれるご家族全員の要望を取り込みたいものです。しかし簡単には家族の意見が一致しないこともあるでしょう。何が大切なのか、しっかり話し合って優先順位を決めていきましょう。
また、日常生活の動線を細かくイメージすることも重要なポイントです。例えば、玄関からキッチンに向かう動線を考慮して、買い物から帰ってきたらすぐに食材を片付けられるようにすれば、作業の負担を減らすことができます。同じように洗濯などの家事の流れも大切です洗濯機と干すスペースの位置関係を考慮したり、クローゼットや納戸などの位置も考えて配置しておかなければいけません。また、便利で暮らしやすい生活環境を確保するためには、必要に応じて衛生、来客など考慮して優先順位を考えておいてください。家のプランや生活の流れをイメージするのが難しい場合は、モデルハウスを見学してみたり、完成見学会や販売会などで建っているお家を内覧するのもおすすめです。実際のお家を見て、「これが私たちの家だったらどう暮らすだろう?」と具体的にイメージしてみれば、答えが見つかるきっかけになるかもしれません。

土地やその周辺の形状、方角

間取りを設計していく際には、建築予定地がどの方角の道路に面しているのか、といった土地の向きなどの情報が重要になります。例えば、人通りの多いところに面している場合は、窓を小さくしたり外から見えにくい間取りにする工夫をすると良いでしょう。生垣やシンボルツリーなどのアイキャッチも有効です。バルコニーは洗濯物を干す用途で設置される場合が多いので、日当たりが良くなるよう考慮して設計しておくべきです。
また、リビング、パントリー、建ぺい率など、住宅の基本的な用語を理解しておくことも大切です。
一般的な住宅用語を事前に調べておけば、設計者や担当者に「特別な事情や要望」を間違いなく伝えることができますよ。

土地を考慮した建物のゾーニング

ゾーニングとは、用途や機能によってレイアウトを分類し、決定することです。例えば、”ここまでは庭にして芝を張り、ここから先は駐車場にする “といったような計画ですね。ゾーニングは大きく分けて2つに分類されます。1つ目は、土地全体の用途(家の外部の用途)です。土地の境界からどれくらい建物を離してどの部分に置かれ、どこがお庭や駐車場として使われるかをきめていきます。2つ目は、建物(間取り)のゾーニングですね。家の中のどこにリビングを持ってくるのか?各部屋の位置や建物内の人の動きは?などを考慮して決定されます。

間取りを決めていく際の5つのポイント

照明と換気

日光は日常生活に欠かせないものなので、間取りを考える際には考慮すべき要素のひとつです。リビングなど、家族が長く過ごす場所には十分な明るさを確保することを意識しましょう。一方、洗面所や物置のような場所は、光を取り入れる場所の優先順位としては低いです。
また、快適な生活を送るためには、家の中の風通しを考えておくことも大切です。1つの部屋に2つ以上の窓を配置し、北と南、東と西など向き合うようにして風の流れ道を確保するのが良いとされています。

証明と換気

ライフラインと未来の家の構造

生活動線を考慮した間取りになっているかを確認します。家族の意見を参考にした上で、誰もが住みやすく、暮らしやすいデザインをイメージしてみてください。また、5年後、10年後といった将来の家族構成の変化も頭に入れておきましょう。例えば、10年後にお子さんが成長したときに、お子さんのための部屋が必要になるかもしれませんし、さらに成長して家を出た際に無駄な部屋にならないようにしておくのも良いでしょう。現在の欲求だけでなく、将来を見越した上で、長期的に快適な住まいを実現することが、間取りを考えていく上で大切です。

家電・家具の配置

計画段階から、家具をどう配置するか、家電をどこに置くかなどをイメージしておくと、間取りを決めやすくなります。失敗しないために計画段階からイメージしておくことが重要です。手持ちの家具を利用する場合は、家が建ってから困らないようにしっかりと寸法を測っておけば安心です。置く予定の家具や家電は一覧にして設計者に渡しておくと考慮してくれます。また、コンセントの配線計画も決定しておくとお部屋をスッキリ魅せることができます。

出入り口や階段の位置

玄関や階段、勝手口などの位置も、間取りを決めていく中で重要な要素です。玄関の配置を考える際には、どのような道路に接しているかを考え、道路から玄関までの動線をイメージすることが重要です。最近では、ベビーカーやゴルフバッグなどの趣味の道具やアウトドア用品を収納できるように、玄関を広く設計する傾向にあります。
2階建て以上のお家の場合は、玄関の位置を決め、他の部屋への動線を踏まえた上で、階段の位置を決定しましょう。

出入り口や怪談の位置

家の外は大丈夫?

家づくりを始めると、どうしても家の中のレイアウトやデザインばかりを考えてしまう傾向にありがちです。しかし、家の外側を計画することも重要です。例えば、庭で花を育てたい場合や洗車を家でしたいといったご要望があると、外の水道の位置を検討する必要があります。この場合、水道管などの配管工事も必要になりますので、間取りを決める際には、必ず外構のプランまで考えておいてください。また、今は車を持っていないからといって駐車場のスペースを考慮していなかったものの、その後に車が増えてしまったという状況も考えられます。現在のことだけでなく、将来のライフプランまで考えたほうがいいでしょう。

間取りの失敗を防ぐためのコツ

ここでは、間取りプランの失敗例を紹介していきます。失敗した例から学ぶことや教訓はたくさんあります。家づくりの参考にしてください。

収納と照明

間取りの失敗の中でも特に多いのが、収納スペースの作り込みです。例えば、広々としたウォークインクローゼットを作っても、採寸ミスで家具が入らなかったり、階段下に収納スペースを作る際に、窓も照明も付けないかたちにしてしまうと常に懐中電灯や携帯のライトを点けないと不便になってしまったりします。
収納スペースを検討する際には、必ず置く予定のものの寸法を測り、収納スペースに何をしまうのか、照明は必要かどうかなどを再確認してください。

収納と証明

音と匂い

家の中に開放的でオープンな空間があることを望む方はたくさんいます。しかし、オープンな空間は音やニオイが伝わりやすくなるので気をつけましょう。例えば、オープンキッチンで料理をすると、油の匂いや音がリビングまで伝わってきます。また、交通量の多い道路の脇に寝室を作ると、車の振動や騒音が予想以上に伝わりやすかったり、生活サイクルの違う夫婦が暮らす家でリビング近くに寝室を設計したりすると、よく眠れなくなってしまうことがあります。

スイッチやコンセントの配置

コンセントの配置計画がきちんとできていないと、家電製品が使いにくくなるだけでなく、目立った配線や延長コードで家の中が乱れてしまい、見た目も悪くなってしまいます。また、電気のスイッチを歩く流れに沿って配置しないと、電気をつけるためにわざわざ遠回りして移動しなければなりません。間取りを考える際には、各部屋で使う家電や照明スイッチを書き出し、コンセントの数が足りているか、動線と合っているかをチェックするといいでしょう。

部屋の明暗と暖かさ・寒さ

明るさと暖かさも失敗しやすいポイントです。採光用の大きな窓をいくつか作って、春や秋に日差しが入るようにすれば、気持ちいいかもしれません。ただし、窓から透過するのは光だけではなく熱もあるので、夏はまぶしくて、冬は寒いということもあります。また、照明にこだわると、日当たりの良い場所にある家具が日焼けしてしまうことがあります。特に大事な家具があるなら注意が必要です。部屋の広さに照明の光色も選んでいくと良いでしょう。

水まわりと生活空間

トイレを家の中に点在させると、家事が大変になったり、リビングまで排水の音が聞こえてきたりと、さまざまなデメリットがあります。
また、寝室とトイレが近くに配置されていると、就寝中にトイレの音が聞こえてきて目が覚めてしまうこともあります。できる限り水まわりは寝室から離して一箇所に集中させる間取りにするのが良いでしょう。

部屋の大きさ

スペースが限られている中で各部屋の大きさをどのように決めるかは、難しい問題です。例えば、リビングを広くしたいからといって玄関を狭くしてしまうと、十分な玄関収納のスペースが作れなかったり、帰宅後に圧迫感を感じてリラックスできなかったりすることがあります。一般的には、LDKに14〜18畳程度の広さがベストだと考える人が多いようです。

部屋の大きさ

まとめ

今回は注文住宅の間取りをどうすればいいか気になっている方に向けて、必要な情報を紹介しました。解説した「注文住宅の間取りを失敗しないための知識」をぜひ活用してみてください。家を建てた後に失敗したやこうしたら良かったなど後悔しないために事前の計画を立ててみましょう。そのために家づくりの専門家とお話ししてみるのも失敗しないための一つの方法ではないでしょうか。

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