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コンセントってどこに設置するのがベスト?コンセントの適材適所について解説

WRITER 荒木 宗誠

2023/07/22

家つくりの後半でプランニングするコンセント。

図面や建設途中の建物内で進めていくため、家具や家電の設置位置をイメージしにくく、つい軽視してしまいがちです。

その結果、新居に住み始めてから「コンセントが足りない」、「位置が使いにくい」といったような不満が出てきてしまうのです。

だけにしっかりとプランニングしておきましょう。

まずはコンセントの高さをチェックしておきます。

コンセントの高さは、床からコンセントの中央部分までが25㎝が標準となります。

机やカウンターの上に必要な場合・・・70~90㎝

洗濯機用のコンセント・・・100~110㎝

エアコンや冷蔵庫のコンセント・・・180~200㎝

使用する電化製品によって適したコンセントの高さは異なります。

それぞれのお部屋や場所の用途によって、コンセントの高さを調整しながらプランニングしておくことが大切なのです。

コンセントは2畳あたり2口のコンセントを1か所設置するのを目安にしておくといいといわれています。

また、部屋の対角線上にコンセントを設置することで、延長コードの必要もなくなります。

部屋別にあったら便利なコンセントをおさえておきましょう!

≪玄関≫

玄関は住まいの第一印象を与える大事な場所です。

それだけにオシャレで素敵な空間を演出したいものです。

例えば、ハロウィンやクリスマス、お正月にお雛様などの時期は、イベントに合わせた雑貨を飾ることも多いと思います。この場合、飾り物に電飾がついていることもあり、コンセントが必要となります。

また、掃除機をかける場合でも玄関にコンセントが無いと他の部屋から電源をとらなければならず不便さを感じることもあります。

シューズクローゼット内には、シューズ乾燥機や除湿機を使用できるようにコンセントは設けておくといいでしょう。雨で濡れた靴や雨具を乾かすのに便利です。

電気自転車を利用するケースも増えているため、充電用コンセントも設けておくと活躍します。

≪リビング≫

リビングでは使用する電化製品の数が多いだけに、しっかりとコンセントを設けておく必要があります。どのような電化製品を使用するかを確認しておきます。

・テレビ

・エアコン

・掃除機

・暖房器具(コタツ、電気カーペット、電気ストーブ)

・扇風機

・スマホ・タブレットなどの充電

・パソコン機器

・ゲーム機

・空気清浄機 など・・・

家庭によって必要なものが異なりますが、多くの電化製品を利用します。

テレビの後ろのコンセントはタコ足配線になってしまいがちです。

テレビだけでなく、DVDレコーダー、ゲーム機器、スピーカーなど使用するため、最低4口、余裕を持って6口のコンセントを設置しておくと安心です。

テレビボードでコンセントが隠れてしまわないように、コンセントの高さは60㎝ほどに設けておくといいでしょう。

パソコン周りは、プリンター、スマホの充電をすることも多く、機械類が多くなってしまいがちであり、コンセントは多めに設けておきます。

カウンター上部にコンセントがあるとスマホやタブレットなどが充電しやすいです。

モデムの置き場もしっかりと考えておきましょう。

目につくところや配線が丸見えということでは生活感が出てしまい、せっかくのオシャレなリビングを台無しにしてしまいます。

目に入らない場所に設置することに配慮しながらも、無線LANの場合では、パソコンやスマホを使う場所から遠くなってしまうとWi-Fiの電波が届きにくくなってしまうため注意しておきましょう。

季節ものの電化製品を使用すること、さらには模様替えをすることも踏まえ余裕を持ってコンセントを設けておくといいと思います。

≪キッチン・ダイニング≫

住宅の中で一番計画しておく必要があるのが、キッチン・ダイニングです。

・冷蔵庫

・電子レンジ

・炊飯器

・電気ケトル

・トースター

・コーヒーメーカー

・フードプロセッサー

・ホットプレート

キッチンやダイニングで使用する電化製品の数や電気の容量を確認し、きちんと計画しておかなければ使い勝手が悪くなってしまうだけでなく、ブレーカーが落ちてしまうという状況に陥ってしまいます。

常にコンセントをさしておくキッチン家電と、必要に応じて使うキッチン家電があることを踏まえコンセントを設けておきます。

冷蔵庫や炊飯器などのキッチン家電は、一度設置すると後から移動させることがほとんどありません。そのため使いやすい位置に設置しておき、それに合った位置にコンセントを設けておきます。

ハンドミキサーやフードプロセッサーなどといったキッチン家電は、必要に応じて使用します。この場合、シンクとコンロの間の作業スペース部分にコンセントを設けておくと便利です。これらのキッチン家電を使用するときだけでなく、スマホやタブレットなどを充電しながらレシピ検索することも可能となります。

ダイニングにはテーブルよりも高い位置にコンセントを設けておくと、ホットプレートなどを使用するときに便利です。

≪寝室≫

寝室はどこに、どのようなベッドを配置するかでコンセントの配置が決まるといえます。ベッドフレームがある場合、せっかくコンセントを設けていてもベッドフレームでコンセントを塞いでしまうことがあります。ベッド自体にコンセントが設けられているものであれば、ベッド周りにコンセントは必要なくなるため、どのようなベッドにするのかということを考えながらコンセントを考えておくといいと思います。

また、加湿器、エアコン、テレビ、電気スタンドなどこれらの電化製品を使用することを踏まえ、コンセントを設けておきましょう。

≪子ども部屋≫

子ども部屋には机やベッドなどを置くと思いますが、これらは入居後に設置することが多いため、どのように配置しても対応できるようにコンセントを設けておきたいものです。

また、子ども部屋は子どもの成長によって必要な電化製品も変わってきます。

子ども部屋の壁4面のうち、壁2面に2口のコンセントは最低限設けておき、レイアウトを変更したときや、使用する電化製品が増えた場合でも対応できるようにしておきましょう。

≪その他≫

お部屋だけでなく廊下や収納庫内にもコンセントを設けておきましょう。

廊下の長さに応じて1~2か所設けておくと安心です。

掃除機などを収納する収納庫内にもコンセントを設けておきます。コード式の掃除機だけでなく、最近では充電式掃除機も普及しています。収納庫内にコンセントを設けておくと、掃除機を収納した状態で充電ができます。最近ではロボット掃除機も普及しています。ロボット掃除機の充電ステーションを設けておくのもいいですね。

最近では、壁を凹ませてニッチを設ける住まいも多いです。

ニッチ内にコンセントを設けておき、充電ステーションとして利用するケースも多いですし、掃除機をかける際にも少し高い位置に設けられているコンセントだけに抜き差ししやすく、体に負担をかけにくくて便利なのです。

まとめ

コンセントをプランニングする際には、どのような電化製品を使用するかを書き出しておきましょう。そしてそれらの電化製品をどこで使用するのかを考えます。

それに合わせて適した高さや口数のコンセントを設けておきましょう。

電化製品を利用しやすくしておくことはもちろん、コードへの配慮やインテリアを損なわないようにしておくことも大切です。

簡単に追加したり、位置を変更することができませんがたくさん設けておけばいいというわけでもありません。コンセントが家具に隠れてしまったり、ほとんど使用する機会が無いということでは無駄になってしまうだけなので、暮らしをイメージしながらしっかりとプランニングしておくことが大事なのです。

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